忍び寄る罠、年金受給者を狙うヤミ金業者

社会生活保障の制度で支給される年金、児童手当、生活保護といった公的支給金や受給権を、融資目的で担保にしたり譲渡することは、それぞれの法律によって禁止されています。


年金手帳

公的な支給金はそれを受け取る人の所得の保証が目的ですが、時に「医療費」「介護福祉費」「住宅改修費」「冠婚葬祭」「事業維持」「債務整理費」「生活費」など、一時的に資金が必要となった場合に、年金などを担保に低金利で融資を行うことを認められた機関「独立行政法人福祉医療機構(WAM)」があります。

日本で年金担保融資が許可されているのは、このWAMだけですが、最近ではこのWAMを装って、高齢者の年金を狙ったヤミ金業者が、類似した名称を使用し融資を持ちかけるケースも少なくありません。

年金を担保にして高金利で融資を行うヤミ金は、年金証書のみならず、年金が振り込まれる銀行の預金通帳、銀行印、キャッシュカードなどを業者が回収してしまう手口が横行しています。
そうして受給者の銀行へ振り込まれた年金から、直接返済金を回収するのです。
そのため、年金だけが収入の高齢者は生活資金が激減してしまい、不足分を借りるという悪循環にはまってしまうのです。
この類のヤミ金業者は大変悪質なものが多く、元金の返済を一切受け付けず一生通帳を取り上げたままにするケースもあるほどです。

闇金の年金詐欺広告例

ほかにも上記の図のような内容で、「年金担保OK」「高齢者優遇」「シルバーライフの応援」などといったキャッチフレーズで、新聞や雑誌などに広告を出している業者にはくれぐれもご注意下さい。

直接、融資勧誘のダイレクトメールが郵送されてくるケースもありますが、低金利で高融資をうたうのは、ほぼヤミ金だと思って間違いありません。過去に融資を受けたことがないのに届いた!というケースもありますが、電話帳などで総当たり戦のごとくDMを出している業者もいますので、特に注意が必要ということはありません。

しかし一度でも連絡をしてしまうと、「騙せる!」と思わせてしまいあの手この手で騙されて相手の思うツボとなってしまうでしょう。どんな些細な事でも絶対に業者へ連絡をせず、届いたDMなどは細かくして破棄してしまいましょう!

これまでは、年金を担保に融資をすることを禁止しつつ罰則がない状態でしたが、現在は「1年以下の懲役または300万円以下の罰金」という罰則が制定されましたので、少なくとも以前より抑止力になっているのではないかと思われます。

年金を担保に高金利の支払いを強要されて、生活が困窮しているなら今すぐ専門家へ相談して下さい。また高齢者がいるご家庭の方は、騙されて詐欺にあっていないか、様子がおかしいことはないか?など、いち早く気づいてあげることも大切です。

ヤミ金問題の解決には対応している弁護士・司法書士に相談することをおすすめします。

※ヤミ金対応していない法律家も多いため、対応していると表明している事務所に相談するのが1番です。

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